こんにちは、パパトレーナーのナオです。
あなたはトレーニング前にストレッチを行なっていますか⁇
適切なストレッチを行うことで、筋力やパワーの向上に役立つことがアメリカ(全米スポーツ医学協会)でも証明されています。
ストレッチの方法は何種類かありますが、大きく分けて2通りあります。
それは、静的ストレッチと動的ストレッチです。
本記事では、それら静的ストレッチと動的ストレッチについて、各ストレッチの効果、実施すべきタイミングについて解説していきたいと思います。
- どんなストレッチをやればいいかわからない
- 筋肥大に効果的なストレッチが知りたい
- ばく然とストレッチしてる
- ストレッチに目的意識がない
Contents
静的ストレッチとは?
あなたがイメージするストレッチとはどのようなものでしょうか?
一般的なストレッチのイメージとしては、筋肉を伸ばす姿勢をとったら、その状態をじっと保つような動きを伴わないものですよね。
学校で運動部に所属していたことがある方なら、経験したことがあると思います。
練習前に行うストレッチを静的ストレッチといいます。
静的ストレッチの代表的な種目として、前屈などがあります。
静的ストレッチの4つの効果
1.柔軟性の向上
可動域の終わりまで筋肉を伸ばしたら、その状態で20-45秒保持します。
時間が来たら、姿勢をやめて、再度同様のストレッチを行う。これを2,3回繰り返します。
このとき、対象部位を伸ばすにつれて、痛みが出てきますが、痛みが出る手前で止めましょう。
このような静的ストレッチを習慣化して行っていくことで、徐々に柔軟性が高まり、確実に可動域が広がっていきます。
2.ケガの予防
全米スポーツ医学協会(NASM)によると、静的ストレッチには以下のような効果があるとのこと。
筋肉のアンバランスの改善、筋肉の緊張の緩和、関節の可動域の拡張、関節痛の緩和、筋肉と腱の接合部のつまりの緩和、負傷率の抑制等。
3.疲労回復
高強度のトレーニングを行うと、ほとんどのトレーニーは筋肉痛を経験しますよね。
その筋肉痛の原因となっているのが乳酸です。
トレーニングによって、筋肉の中に乳酸が蓄積され、それが炎症を起こして強い筋肉痛となります。筋肉痛のメカニズムはこれです。
そもそも乳酸がどのような役割をしているかというと、運動中に次々と消費されるエネルギーを作り出すためなんです。乳酸はそんな重要な役割担っています。
そんな筋肉痛の元となる乳酸ですが、運動後は素早く取り除きたいですよね。
そこで効果的なのが静的ストレッチです。
トレーニング後のストレッチは、対象の筋肉やその周辺の血流を促し、血流量が増加することで、血液中の酸素が乳酸の除去を助けてくれます。
4.競技力の向上
トレーニング後のストレッチで、身体をクールダウンしてあげることで、交感神経優位(興奮した状態)から副交感神経優位(リラックスした状態)にすることができます。
筋肉をリラックスしてあげることで、筋肉の萎縮を防ぎ、可動域を広い状態に保つことができます。
可動域が広くなることで、ケガの予防にもつながりますし、これまでできなかった動きが可能になったりもします。
さまざまなスポーツで思い通りの動きを可能にするという意味で、競技力の向上に役立つといえます。
静的ストレッチを行うタイミング
それでは、静的ストレッチを行うタイミングはいつがいいのか?
ずばり、トレーニング後のクールダウンの時です!
ジムに行くと、トレーニング前の準備運動としてストレッチエリアで(寝転がったり、座ったりして)静的ストレッチしてる人を多く見かけますが、トレーニング前はおすすめしません。
なぜなら、筋肉が冷えた状態で行うストレッチはケガの危険性を高めるからです。
冷えた筋肉をストレッチしても十分に伸ばすことはできず、筋繊維の断裂を起こしやすくします。
また、静的ストレッチを長く強く行うと、その直後の筋肉の収縮が弱くなるとされています。
トレーニング前の準備運動、ウォームアップはジョギングやウォーキング、またはバイクなどの全身を使った軽い運動や、続けてご紹介する動的ストレッチやごくごく軽い重量でのウェイトトレーニング種目がおすすめです。
筋肥大のための静的ストレッチ
筋肉をより大きく発達させたい(筋肥大させたい)方は、
ウェイトトレーニングで筋肉を大きくパンプアップした後に静的ストレッチを行うと効果的です。
パンプアップ状態での静的ストレッチ効果は、筋膜も含めて平常時のストレッチよりも効果が高いとされています。
適度に行えば、筋肉全体のキャパシティーが増えて筋肥大に効果があると期待されています。
静的ストレッチまとめ
- 静的ストレッチとは、可動域の終点で数十秒間状態を保持するストレッチのこと。
- 静的ストレッチの効果は、柔軟性の向上、ケガ予防、疲労回復、競技力の向上の4つ
- 静的ストレッチを行うベストなタイミングは、トレーニング後のクールダウンの時。
- トレーニングによるパンプアップ後の静的ストレッチは筋肥大に効果がある
動的ストレッチとは?
続いては動的ストレッチを紹介します。
動的ストレッチとは、動作をともなうストレッチのことです。
動的ストレッチは一定のコントロールされた動作を繰り返しながら、リズミカルに、ときには反動動作をつかって関節を通常の可動域以上に動かし、対象の筋肉や腱、靭帯などを伸ばしていきます。
動的ストレッチングでは静的ストレッチングと違い、可動域の終点で動きを止めるということはありません。
日本の誰もが知っているラジオ体操は動的ストレッチの一つです。
■動的ストレッチの2つの効果
1.ケガの予防
動的ストレッチが適しているのは、高重量を扱うパワーリフターやウェイトリフティングを日常的に行う方です。
ベンチプレスなどで肩を痛めた経験がある方も多いと思いますが、ケガ予防として肩まわりの筋肉、ケガのしやすいローテータカフをほぐしたり可動域を広げるのに、エスターナル(インターナル)ローテーションを動的ストレッチとして取り入れるのも有効です。
2.ウォーミングアップ
同じ動きをくり返し行う動的ストレッチは、トレーニング前のストレッチに最適であるといえます。
動的ストレッチのウォーミングアップとしてのメリットの1つとして、筋肉をアクティブに動かすことで身体の代謝活動が高まり体温が上がります。静的ストレッチングでこうはいきません。
2つ目に体温の上昇に加え、関節を勢いよく大きく動かして瞬間的に筋肉を伸ばすため、筋肉を過度にゆるませることなく関節の可動域を広げることができます。
3つ目に筋肉の反応や身体感覚を高めることができます。適切に行えば、筋肉の発揮するパワーを高めることもできます。
ジムでストレッチするなら、これから行う種目をごくごく軽い重量で15〜20回程度行い、筋肉を使ってる感覚を確認するとともに、使われる筋肉や腱を伸ばして可動域を広げておくと良いです。
動的ストレッチを行うタイミング
それでは、動的ストレッチを行うタイミングはいつがいいのか?
それは、トレーニング前のウォーミングアップの時です!
動的ストレッチには、身体(筋肉や関節)を温める効果がありますので、トレーニング前が1番適したタイミングであるといえます。
ウェイトトレーニングのウォーミングアップとして、各種目のメインセットに入る前に、ごくごく軽い重量で15〜20回の高回数でウォーミングアップを数セット行っておきましょう(ウォーミングアップセット)。
動的ストレッチまとめ
- 動的ストレッチとは、一定の動作を反復、繰り返すストレッチのことです。
- 動的ストレッチは、ケガの予防、身体全体や筋肉、関節を温めるウォーミングアップの効果があります。
- 動的ストレッチを行うベストなタイミングは、トレーニング前です。
まとめ
今回はストレッチについて大きく2種類ご紹介しました。
どちらも重要なストレッチであることは間違いあれません、ですが、わたしがより重要にしているのは動的ストレッチの方です。
わたしが初心者の方におすすめしたいのは、
下記の2つです!
肩周り(肩甲下筋(ローテータカフ))を温めるエクスターナル(インターナル)ローテーション
と
各種目におけるウォーミングアップセットの実施です。
初心者の方はベンチプレスなどで、ローテータカフを痛めがちです。ローテータカフはケガをしやすいインナーマッスルなのでよく温めてからトレーニングを行ってほしいです。
ウォーミングアップセットを取り入れるメリットとして、各種目のメインの筋肉やその周辺の筋肉や関節を温める意味はもちろんのこと、筋肉に効かせる感覚というものをつかんでからメインセットに入ってほしいからなんです。
ウォーミングアップセットを取り入れるだけで、メインセットの筋肉への効きが格段にアップします!
ということで、今回はストレッチについてでした!